六月三日ろくがつみっか

ああ、明日は。
あの方がいなくなってからちょうど五年の命日。

あの方は、
「生きるだけ生きたんだからあとは死ぬだけだよ」
とか言って笑っていた。

それからもう5年。
目の前に広がるは戦場。

帰るまいと思っていた場所。
だがまた帰ってきてしまった。

大阪はもう無理だろうと、わかっていた。
だが某は。












「迎えにきたよ」

聞きなれた、懐かしい声がした。
その方は赤い傘を持ち、金色の衣を羽織って綺麗な長い髪を揺らせていた。

「頑張ったね」

そっと某を傘に入れて、頭を子供のように撫でたその方は。
一番会いたかった方で。




「慶次殿」







































某の胸に、もう六文銭はなかった。


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