ああ、明日は。
あの方がいなくなってからちょうど五年の命日。
あの方は、
「生きるだけ生きたんだからあとは死ぬだけだよ」
とか言って笑っていた。
それからもう5年。
目の前に広がるは戦場。
帰るまいと思っていた場所。
だがまた帰ってきてしまった。
大阪はもう無理だろうと、わかっていた。
だが某は。
「迎えにきたよ」
聞きなれた、懐かしい声がした。
その方は赤い傘を持ち、金色の衣を羽織って綺麗な長い髪を揺らせていた。
「頑張ったね」
そっと某を傘に入れて、頭を子供のように撫でたその方は。
一番会いたかった方で。
「慶次殿」
某の胸に、もう六文銭はなかった。